そもそも、誰がどう見ても”面白い”仕事は、新人のあなたに廻ってきません。社内でエースと呼ばれている仕事のデキる先輩が担当します。普通に考えて、そりゃそうですよね。
逆に言うと、あなたのところに廻ってくる仕事は、一見”つまらない”仕事です。電話対応とか、来客へのお茶出しとか、整理整頓・掃除とか、顧客への配送物の手配とか、・・・。
で、「こんな仕事をやるために会社に入ったんじゃない!」とか「なんか毎日つまんないな、転職しようかな」とか、考えちゃう。
でも、どこへ行っても、最初はそんなもんです。もっと言うと、起業したとしても、すなわち、あなたが社長だとしても、単調な仕事は必ず発生します。
こういった、”仕事つまらない病”に対する処方箋は、”つまらない仕事はない。自分がつまらなくしているだけ。”という考え方です。
これ、本当にその通りです。一般的に単調な仕事が、つまらない仕事の代表のように扱われますが、単調な仕事だって、皆さんの仕事における足腰を鍛えるための筋トレだと思えば、こんなに有意義な仕事はないです。
スポーツに例えると、将来、皆さんがサッカーやるにしても、野球をやるにしても、何をやるかはこれから考えれば良いですし、やりたいことも変わると思います。でも、何をやるにせよ、筋トレは必要になります。
単調な仕事は、そういった位置付けだと思って、筋力=仕事力を効率的に身に付けるために、どうすれば良いか?と考えながら、取り組んでください。筋トレのコツは、方法の改善とスピードアップを意識することです。
最初からつまらない仕事はないです。つまらなくしているのは自分です。
参考図書
情熱・熱意・執念の経営(永守重信)
- ”大きな仕事をやりたい、あるいは、自分の夢とロマンを実現したいと望む人ほど、小さな仕事にも手を抜かず、他人の嫌がる仕事を進んで引き受けることが必要です。職場の掃除や現場実習の単純作業も、毎日これを繰り返している人の気持ちを理解するために欠かせない通過点なのです。”
P.92:大切な下積み経験
- 言わずと知れた、日本電産・永守さんの仕事に対する姿勢を述べた本。永守節全開で、永守さんの思考回路の根っこの部分が理解できます。
入社1年目の教科書(岩瀬大輔)_はじめに_原則③ / 4.単純作業こそ「仕組み化」「ゲーム化」
- “一見単調な仕事でも、足腰を鍛えるためには欠かせないものだと考えて臨んでください。見方を変えることによって、あなたが向き合う仕事はまったく違うものとして見えてくるはずです。”
P.11:はじめに - “常に自主的に工夫を凝らし、提案し、実行し、ほかの人とは違う成果を提出し続ければ、次に依頼される仕事は、単調なものではなくなるはずです。”
P.33:単純作業こそ「仕組み化」「ゲーム化」
- タイトル通りで、入社して最初に学ぶ心構えとして、共感できることが多数記載されています。新入社員やキャリアの浅い中途入社社員向けの研修資料として、よく使っています。
- 難点があるとすると、ちょっと古いこと。2011年初版の本なので、SNSとの付き合い方とか、ここ10年でビジネスで使用されるようになったツールやトレンドが漏れています。それでも、良い本ですけどね。
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